私が螢屋です。一年間、二水を続けられた御礼のスペシャルライブ無料回、ni-sui(二水) vol.12「All You Need Is Live」の振り返りです。
さて写真多めで時系列順に行きます。
いつもは開場時間ちょい前に誰かがギリで到着、あとはバラバラと遅れる者も居つつ入って準備に掛かってた感じなんです(平日仕事終わりに集まるのでしょうないんデス)が、今回はライブ。リハーサルを行う関係上いつもより1時間早く入り時間が設定されていた上、万難を排して臨んだスタッフはその30分程前に到着する気の入り様。
#二水_茶箱 https://t.co/cQbi8rYrvi で配信中です。
— エージ (@okaga73) 2017年9月13日
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今回は茶箱chでのUstream中継も有り。準備進行が前倒しで進んだので早めにオープンし、定刻を待ってライブスタート。
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■ acid-me
オープニングアクト!まだ暖まっていないフロア!どうする!慌てず、ゆったりしたテンポの曲からスタート。音数の少ないパターンに、その場の即興でパッドによるアブストラクトな音を載せていき、やがて曲調が上がっていく。シンセ音に対する、生系の楽器音色の絡め方も個性的。
▶ acid-me’s set:
セットもへったくれも無い、KORG electribe(e2)一台のみ、という漢(オトコ)の裸一貫。しかしこの選択だからこそ、リハ中から開演までの間にパターンを仕込み直すという離れ業が可能なのだ……!
→ 足止め(@acid_me)
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■ 無限軌道
ニンテンドーDS用ソフトKORG DS-10発売の2008年から、2018年に迎える十周年へ向けて活動中でもある無限軌道は、そのDS-10のみによるパフォーマンス。初っぱなからマーベルコミックか荒木飛呂彦の「ズズズズズ……ゴゴゴゴゴ…。」という描き文字が背後に出そうな重低音で、茶箱のPAシステムを揺らす。そこから圧倒的なアシッドテクノパフォーマンスへ。これは呑める。と思っていたら演奏後の告知で「次はクラフトビールのイベントに出る」とのこと。
▶ 無限軌道’s set:
シンプルにDS-10を2台用意し交互に曲データを立ち上げて演奏していく、いわゆるDS-DJスタイル。ミキサー兼エフェクターとして、世間的にはPC DJ用フィジコン兼オーディオI/Fと見られているKORG KAOSS DJを使用。これ、無理の無い程度に軽くて小さくて、現場持ち込みも楽でよさそう。
→ 無限軌道(@mugenkidou)
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■ VC FOX
すっかり人を踊らせる存在になったVC FOXは中盤へ差し掛かる頃に登場。パフォーマンス中の盛り上げどころでアーメンブレイクをぶっ込んで煽れば、フロア後方にいた若者達もたまらず雄叫びをあげて前に出てくる、という寸法。
▶ VC FOX’s set:
お馴染みになりつつある、KORG electribe sampler(e2s)にvolca bassを加え、エフェクトはmini-KP 2Sを使う構成。e2s導入の頃は「自分ではサンプリングしてなくてプリセットのサンプルしか使ってない」と語っていたが、既にサンプリングもモノにしている模様。パフォーマンス後の解説タイムにて、アーメンブレイクを使った曲では、メインのスライス済ループを一つパッドにアサイン、他にバリエーションを出すためのサンプルを幾つかのパッドに割り当てて使う方法が示されました。
→ VC FOX(@vc_fox)
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■ DigiLog
二人組のシンセビルダーであるDigiLogからは、代表森口氏によるパフォーマンスと、そこで使われた手のひらサイズの機材「OCTA」の解説。8つのツマミを持ち、mbedベースのハードウェアで作られた、フレーズ生成機能付きディジタルシンセ、とでも言いましょうか。駆けつけたDETUNE佐野電磁氏も大興奮。量産化が待たれます。
▶ DigiLog’s set:
今回は黒のOCTAが3台と、側面が白いOCTAが1台。OCTAはそれぞれファームウェアを入れ替えることで違う楽器になります。例えばドラムを担当しているOCTAはツマミを捻ると「ドドド」と連打が入ってフィルインになったり、アルペジオシンセのOCTAはツマミでフレーズの速さ(密度)が変わる、みたいな感じです。その他は手弾き用のKEYSTEP、同期制御にSQ-1、エフェクトにmini-kp2というところ。
→ DigiLog(@digilog_tokyo) / Shota Moriguchi(@5icksteen)
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■ ghostradioshow a.k.a Tomohiro Nakamura
YouTubeで活躍してきたghostradioshowことその正体であるナカムラトモヒロ氏。もちろん今回のメインアクト!僕らは何度も生音、生のビートを聴いていますが、初めてのひとも音楽が始まるやもう夢中。踊らざるを得ない。
写真もう一枚、色はアプリ処理でなくライブ照明によるものです。
▶ ghostradioshow’s set:
使用機材はおなじみKORG ELECTRIBE EM-1とKAOSS PAD 3のセットに加えてelectribe sampler(e2s)が新加入。またパフォーマンス中に入ってきたチップチューンサウンドはTeenage Engineering POによるもの。なお、e2sは故障中のELECTRIBE ESX-1の代わりに導入。e2sの選択理由としては、ESX-1と同じくサンプルのスタートポイントがツマミとして用意されていることが大きい模様。二水ではおなじみのパフォーマンス後の解説では、10秒を越えるような長尺の、時間での音色変化の著しいシンセ持続音をサンプリングしておき、プレイ時にこれをスタートポイントツマミで頭出し、あるいは演奏中にこれを弄ることでリアルタイムに音色のバリエーションを激しく出していく手法が示されました。
→ghostradioshow:ナカムラトモヒロ(@tomnakam)
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■ 今月のOne More Thing: KDJ-ONE
企画立ち上げ、最初のクラウドファンディング募集から苦節ウン年。量産パートナーが確定し、ようやっと製品出荷が見えたポータブルオーディオワークステーション KDJ-ONEがここに!
音源としてはソフトウェアベースのPCMシンセがメイン。一波形単位でデータを持たせているとのことだったので、プリセットサンプラーなどよりは、LA音源やAWM2音源、昔のDTM音源が近いのでしょう。茶箱のPAシステムで朗々と鳴る、いい音色でした。PAD音とか特にいい感じだったなあ。
KDJ-ONEを持ち込んだCyberstepの髙橋氏と、それを手にするDETUNEの佐野電磁氏。KDJ-ONEについてはM3に向けてデモンストレータ募集の告知もありましたし、また稿を改めて書きたいと思います。
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■ 最後に
今回はスタッフから3名が前半の出演、残った2名から受付:ここう、進行:螢屋でお送りしました。
いつもの常連さんに加え、ライブを機会に初めて来ていただいた方も多く、またライブ後皆さんがコミュニケーションを取ったり機材話で盛り上がったり、どんどん繋がっていくのを見かけて非常に嬉しく思いました。「また来たい!」の声も有り難し。
#二水_茶箱 かっこいい音がたくさん聞けて最高でした。出演者と運営の皆さん素敵な時間をありがとうございました! pic.twitter.com/stL2JdmfJg
— 9zilla sounds (@9zilla_sounds) 2017年9月13日
いやもうこちらこそ本当にありがとうございました。一年続けてきた甲斐があります。あともう一年続きますので、皆さんよろしくお願いします。
▶ 次回:
というわけで来月からは第2期突入。一年前と同じく、テーマ決め大喜利もとい大会議! 2017年10月11日(水) いつも通り茶箱にて19時オープン/20時スタートの予定です。では。
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